これから犬を飼おうとされる方で、ペットショップなどでMIX・ハーフなどの表記があるのを見ると戸惑う方もいらっしゃるようです。
雑種犬とミックス犬、ハーフ犬の違いについては犬好きの方でも、言葉の定義についてはっきりわかっていないケースもあります。
そこで今回は、雑種犬とミックス犬・ハーフ犬の違いについてまとめてみました。
目次
雑種犬とは、一般的には、血統を管理・承認する団体(日本ではJKC、アメリカではAKCなど)で承認されていない交配で生まれた犬種を指します。
もうすこし、かみ砕いていうと、雑種犬とは、2種以上の異なる品種(純血種×雑種犬や純血種×別の種類の純血種など)の犬同士が自然に交配して生まれた子供のことを指します。混じりすぎて、過去の親の犬種がまったくわからない犬を指していると勘違いされている方も多いのですが、純血同士(柴×柴、ポメラニアン×ポメラニアンなど)以外はすべて雑種犬と分類されます。
日本で雑種犬というと、なぜか中型犬~大型犬の短毛種をイメージすることがおおいのは、近年までは、日本の犬は外飼いが当たり前で、放し飼いの犬や野良犬も多くおり、交配もそうした環境下で自然に行われ繁殖していました。その中で、湿気の多い環境に適した形が短毛だったともいわれています。
このように自然交配の中で生き残ってきた雑種犬たちは、環境適応ができており、異国から連れてこられたいわゆる純血種よりも、出自不明の犬は、基本的は健康体といわれています。また、性格や見た目や被毛の色も様々で長毛種も見受けられます
ミックス犬・ハーフ犬という言葉は、よく見かけるのは、ペットショップです。チワワとトイプードルのミックス犬、チワプーとかマルチーズのマルプーなど種類の違う純血種同士を交配した犬をミックス犬(MIX)・ハーフ犬と呼んでいます。
アメリカでもデザイナーズドッグといわれ、他の犬とは違う特長をもっていることから人気があります。
しかし雑種犬の説明でお話ししたとおり同じ純血種同士(柴×柴、ポメラニアン×ポメラニアンなど)以外はすべて雑種犬です。ですから正しくは、チワプー、マルプーも雑種犬なのです。
当然、血統として認められているものではありませんので、血統書は発行されません。
血統書が不要であるということは、何の血統的基準もなく、誰でも繁殖できることともいえ、悪質なブリーダーも出てきしまっている現状もあるようです。
ミックス犬の人気の組み合わせも、人気小型犬トイプードル、チワワ、ミニチュアダックスフンドとの掛け合わせの犬が人気です。
(マルチーズ×トイプードルのミックス犬)
(ポメラニアン×トイプードルのミックス犬)
(ヨークシャー・テリア×トイプードルのミックス犬)
(プードル×チワワのミックス犬)
(ポメラニアン×チワワのミックス犬)
(ヨークシャー・テリア×チワワのミックス犬)
(ミニチュアピンシャー×チワワのミックス犬)
(シーズー×チワワのミックス犬)
(マルチーズ×ダックスのミックス犬)
(トイプードル×ダックスのミックス犬)
(シーズー×ダックスのミックス犬)
(ラブラドール×スタンダード・プードルのミックス犬)
ラブラドゥードルは、他のミックス犬と違い、目的を持って品種改良された犬です。目的とはアレルギーフリーな介助犬を目指し、容姿も愛らしく性格な温和なラブラドールとスタンダードプードルを交配し作られた犬です。
すでに同犬種同士の交配もすすんでおり、純血種として認める国がでてきていますが、まだ、JKCなどからは正式な血統としては認められていません。
(キャバリア×トイプードルのミックス犬)
キャバプーは、ぬいぐるみのような被毛が人気の犬種です。
性格は社交的でフレンドリーな個体が多く、おっとりとしている子も多いため、初心者や子供、お年寄りとの同居も可能です。また多頭飼いにも向いている犬種です。
トイプードルの賢さも色濃くでており、しつけやすい犬種です。
(アメリカン・コッカー・スパニエル×プードルのミックス犬)
(ポメラニアン×シベリアンハスキー)
(ミニチュアシュナウザー×トイプードル)
(ポメラニアン×柴)
(ペキニーズ×ミニチュアダックスフンド)
ミックス犬・ハーフ犬は種として安定していないため、どちらの親の容姿・性格的特長が出るかわかりません。
子犬の段階では望んだ容姿であっても、大人になるにつれ期待した容姿ではなくなることも往々にしてあります。最悪の場合捨てられてしまうなど、ミスマッチからくる悲しい事例も少なくありません。
とくに、小型犬と大型犬などサイズの全く違う犬種同士の掛け合わせの場合、小型犬のサイズを期待していたら中型、大型サイズまで成長してしまったといったこともあり得ます。
通常雑種犬は、健康で体が強いと言われていますが、ミックス犬・ハーフ犬については、その逆のケースがあります。
理由としては、純血種には、それぞれ身体的な特長のほかに特徴的な遺伝病の因子を持っており、両親ともが純血種の場合、両親の性格・容姿のほかに遺伝疾患も受け次いでしまう可能性があります。
本来雑種犬は健康体が多く、長寿な犬も多いと言われていますが、ミックス犬・ハーフ犬は寿命が短い可能性が高いと考えられています。寿命が短いという点で雑種犬とは違うと言えます。
こうした危険性を理解し、両親の遺伝疾患を調べたうえで飼育することをお勧めします。
犬種 | 注意したい遺伝性・先天性疾患 |
トイプードル | 膝蓋骨脱臼 |
チワワ | 水頭症,膝蓋骨脱臼 |
ミニチュア・ダックスフンド | 椎間板ヘルニア、膝蓋骨脱臼 |
ポメラニアン | アロペシアX、レッグペルテス |
柴犬 | 心臓奇形 |
ヨークシャー・テリア | 水頭症、気管虚脱、門脈体循環シャント |
非常にユニークでかわいらしい雑種犬、ミックス犬・ハーフ犬ですが以下のようなことを理解した上で飼うことをおすすめします。
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